前編の記事よりここまでの間、バンク角表示は出たり出なかったりの気まぐれ状態を繰り返す。
ある時、その日もテスト走行を終えガレージへ…偶然アンダーカウルに目をやる。 何かオイルが散ったような跡が…?
「なんだこれ??」 ここに付着するのはまったく不自然。前からなのか上からなのかもわからない位置; 床にも垂れ落ちてない。とりあえず次回来店時に実際見てもらおうと拭き取らずにそのまま放置状態。
冬のある休日、マシンの調子をみるためこの日もまたテスト走行。
新車慣らしやテスト走行するうえで有名最適なとある場所。ゆるいロングストレートが続く渓谷の道。
アクセルをゆっくり開けある位置からグッとまた開く。 …おぉっ、あいかわらず良い音だ!!」 …道路を走るという概念ではなく氷の上をツーーっと 滑る、この表現の方がBMWにふさわしいかもしれない。 そこに後からサウンドがのってくる、って感じだ。
そんなことを感じながらしばらく快感に浸ってた直後、
「んにゃ!? あれっっ!!??;」
ディスプレイの幾つかが真っ赤に光り、そう警告灯が! 直後、信頼してたs1000rrの挙動がおかしくなる。まず急にステアリングを握った手から何か抜けたような鈍い感覚、…重い!!
電子制御満載で固められたマシンが魂を抜かれたかのようにただの鉄のマシンと化したのだった;
「うわ、危な!!;」
そう、何かの異常で全ての電子制御システムが効かなくなり普通のバイクの走りになったのである。
「マジやばいぞこれ!」
こんな心中、全く電子制御が効かないバイクを安全な場所を求め導いていこうとする。
皆さん経験ありますか? 電子制御が効かなくなったs1000RRを運転したこと。こんな貴重な経験をしたのはおそらく自分だけだろう; 寝かしても戻らないしブレーキフィールも違う;
…そんなこと頭中に思いながら引き続きマシンを神頼みしながら安全地帯へと。

